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作成:森岡正博 
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シンポジウム

 

関係各位   2000年4月初旬

「脳死と臓器移植」についてのシンポジウムのお知らせ

 臓器移植法成立からまもなく三年を迎えます。「3年後の見直し」に向けての論議が活発化する昨今、改めて「脳死と臓器移植」の本質を問うシンポジウムを開くことにしました。
 シンポジウムは、「脳死を人の死」とすることに疑問を感じ、問題提起、発言を続けてきた市民社会の有志と、現法の立法過程で「脳死を人の死としない」対案を提出した議員を中心とする衆参両院議員グループとの共催です。
 「三年後の見直し」に向けての厚生省研究班提言による法改正のポイントは、
(1)脳死を一律に人の死とする。
(2)「死体(脳死体も含む)」からの臓器摘出は、本人があらかじめ臓器提供を拒む意思を表明していない限り、遺族の意思で可能とする。
 の二つに収斂されます。

 シンポジウムの目的は、第一に、慌ただしい立法過程で積み残されたままとなった、脳死臨調以来の数々の論点を改めて問い直すことです。また、その後に大きな展開を見せた先端科学技術との関連で、脳死者の人体組織の利用が移植法の外で考えられている現実を踏まえ、厚生省研究班提言を批判するとともに、「三年後の見直し」に向け、「脳死を人の死としない立場」として論点を整理するための学習会の意味も持ちます。
 シンポジストの大半は、現法の立法過程で「脳死を人の死としない」立場から参考人として意見を述べられた方たちです。さらに、医学的な立場から脳死という概念そのものへの疑問も提起されます。
 お忙しい季節とは存じますが、ご参加の上、真剣な論議の内容を社会に届けてくださいますことを、切望しております。また、メディア関係の方には、取材の上、広く社会に紹介していただけましたら、大変、ありがたく存じます。

臓器移植法成立から3年・いま改めて「脳死と臓器移植」を問うシンポジウム実行委員会
市民側世話人:田中喜美子、堀越由紀子、丸本由紀子、向井承子(元「臓器移植の性急な立法化に反対する連絡会」世話人)
議員側呼かけ人:(衆)漆原良夫、枝野幸男、海江田万里、金田誠一、北村鉄男、田中甲、永井英慈、中川智子、保坂展人、丸谷佳織、山本孝史 (参)朝日俊弘、魚住裕一郎、大森礼子、清水澄子、竹村泰子、堂本暁子、福島瑞穂、堀利和
 
 

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市民と衆参両院議員の共催によるシンポジウム
臓器移植法成立から3年・いま改めて脳死と臓器移植を問う
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日時:2000年4月18日(火)15:00−18:00
会場:衆議院第二議員会館第一会議室
主催:臓器移植法成立3年・いま改めて脳死と臓器移植を問うシンポジウム
   実行委員会
市民側連絡先:向井承子 tel 03-3397-3537  fax 03-3397-5190
議員側連絡先:衆院議員金田誠一事務所 tel 03-3508-7622 fax 03-3508-3252
プログラム
1)主催者あいさつ:議員側、市民側
2)光石忠敬(弁護士、元脳死臨調参与)
  「厚生省研究班による「3年後の見直しに向けての提言」を批判する」
3)山口 洋(順天堂大学病院副院長・循環器内科教授)
  「脳死と臓器移植」という医療は現代社会にどう位置づけられるか」
   ?医療倫理と社会経済の視点から?
4)古川哲雄(東京医科歯科大学教授・神経内科学)
  「脳死者に本当に意識はないのか?神経内科医の立場から?」
5)濱邊裕一(都立墨東病院救命救急センター医長)
  「救命医として再度言う。脳死は改めて「人の死」ではない」
6)ぬで島次郎(三菱科学生命科学研究所主任研究員)
  「移植法三つの欠陥?見直すべき真のポイントは何か?」
7)主催者からのメッセージ:議員、市民

以上